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EcologyとSustainability
株式会社バイオ・ワールド齋藤です。
環境問題が叫ばれるようになって久しく、同時にecology(エコロジー)やenvironment(エンバイロメント)という言葉も、すっかり日本でも世間一般で使われる用語として定着しました。
しかしこのエコロジーやエンバイロメントという言葉、なんだか人間を蚊帳の外に置いてその周辺の状態のみを取り上げているような第三者的なニュアンスが感じられませんか?私の場合、どうも私たち人間の生活もエコロジーの中に本質的には組み込まれているんだという部分まで感じ取ることが出来ないんですよ。一時期どこかで標語となっていた“Save the Earth“を聞いた時と同じ印象、「なんだか綺麗事を言ってない? “Save the Human Being”と表現した方が良いんじゃないの?」と考えた記憶が呼び起こされます。
実際には、諸外国において使われている英語”sustainability(サステナビリティ)”も、日本語の「環境」に置き換えられます。環境問題に関わる英語のレポートをお読みになったことのある方であれば、文中でECOLOGYと言う言葉はあまり使われず、sustainabilityが多用されていることにお気づきのことでしょう。
近年耳にすることが多くなったLOHASという言葉、これは”Lifestyles of Health and Sustainability” の略であることは、既にご存じの方が多いと思います。
また日本の大手企業でも、ごく一部ではありますが“環境報告書“という言葉の使用をやめて”サステナビリティ・レポート“という言葉に置き換える会社も出てきました。
なぜ”sustainability”を使用するのでしょうか?実際に英英辞典 (Oxford Dictionary of English) を引いてみると、
Environment
→ The surroundings or conditions in which a person, animal, or plant lives or operates.
Ecology
→ The political movement concerned with protection of the environment.
とされ、「人間や動植物等の周囲の状況」と「environmentの保護に関わる政治的な動き」をそれぞれ意味しています。
これに対し、
Sustainable (sustainabilityの形容詞)
→ Conserving an ecological balance by avoiding depletion of natural resources.
と書かれており、「天然資源の枯渇を避けてenvironmentバランスを守ること」を意味します。
多くの方は”sustainability”と聞くと「持続可能性」という訳語をイメージされると思います。その通り、” Ecology”や” Environment”に比べて”sustainability”は人間にとって主観的な意味合いを持っており、「天然資源の枯渇を避けてenvironmentバランスを守り、人間自身が生活を持続していくこと」という意味を大きく含んでいます。
諸外国で環境問題を語る時に何故” Ecology”ではなく”sustainability”を使用するか、それは『環境問題を克服していかなければ、今後、健康で安全な生活を持続していくことは出来なくなる』という危機感がベースにあるためです。いま私たちが行動しなければ、自分の子供たちが将来苦しみ滅んでしまうという危機感、「減らそうゴミ、守ろう資源」や「チーム・マイナス6%」のような標語とはかけ離れた世界を”sustainability”という言葉自体が持っています。
5年間で約7倍に価格が跳ね上がった原油に代表されるエネルギー問題、この環境下でも企業はビジネスモデルを微修正するだけで生き残っていけるのでしょうか?
ここ2年間で約2.5倍にまで価格が上昇してきた小麦。食料も原油のように価格が高騰するリスクはないのでしょうか?その時に日本国内で飢え死にする人は出ないのでしょうか?
ここ数年急速に社会環境が変化しており、経済活動においても確実にパラダイムシフトが発生しています。急速な社会環境の変化の中、今迄であれば通用した経験則が、急速に陳腐化し無用の長物と化しています。
この新潮流の中、日本人はどのようにして世界の中での地位を高めていくのか、また企業はいかにして社会環境の変化に即応し成長を持続していくのかを、根本から考え直さなければならない時期に来ています。
人間が環境問題を客観視できる状況は遠く過ぎ去り、エコロジーという言葉もその存在意義を失いつつあります。反面、環境問題に主体的に取り組まなければならない状況に追い込まれているからこそ、全く新しいビジネスモデルが生まれ、更に環境活動から重要な経営情報が入手できる状況が発生し始めています。
次回は約2ヶ月後、『企業にとっての”sustainability”』というテーマで書きます。






